出産したとき

被保険者・被扶養者が出産したときは出産育児一時金が支給され、被保険者が出産で仕事を休み給料を受けられないときは出産手当金が支給されます。

出産育児一時金・家族出産育児一時金

被保険者及び被扶養者である家族の妊娠4ヵ月(85日)以上の出産(死産・早産・流産を含む)は、一児につき488,000円が支給されます。双子等の場合は一児ごとに支給されます。

産科医療補償制度(*1)に加入している医療機関(全分娩機関の99.5%が加入H22.2現在)で出産した場合は500,000円となります。少子化対策のための緊急の措置として、平成23年3月31日までの出産について適用されることになっておりましたが、当分の間継続されることになっております。

(*1)産科医療補償制度とは平成21年1月より導入され、赤ちゃんがお産に関連して重度の脳性まひを発症した場合、その家族の経済的負担を補償するとともに将来の産科医療の質の向上等を図ることを目的として創設された制度です。

※2023年3月末までの出産は、産科医療補償制度加入機関の場合は420,000円。制度未加入機関は408,000円です。

出産後に請求手続きが必要な主なケース

① 直接支払制度を利用し、出産費用が出産育児一時金より少なかった場合

② 直接支払制度を利用しなかった場合(海外での出産、直接支払制度対象外の助産施設での出産等)

手続き方法

出産育児一時金(差額)支給請求書(直接支払制度利用者分)に、医療機関発行の出産費用明細書(出産費用の領収書)の写しを添付して提出してください。
※産科医療補償制度加入の医療機関において出産した場合は、制度対象医療機関である証明印(スタンプ)の押された領収書または請求書の写しが必要です。

出産育児一時金・付加金支給請求書(直接支払制度非該当者分)に、医師・助産婦の出産証明書を受けるか、または市区町村長の出生を証明する書類及び直接支払制度を利用しない旨の証明書の写しと領収書の写しを添付して提出してください。

支払方法
請求者の銀行口座に振込みます。

 

☆配偶者として夫の健康保険(他健保)より支給を受ける場合は、当健保組合には請求できません。また、退職後6ヵ月以内の出産により被保険者として、この請求をしている方は配偶者としての請求を重複してすることはできません。

☆扶養家族が増えたときは、扶養家族増届が必要です。会社(事業主)に保険証を添えて届出を出します。

 

<当健康保険組合の付加給付>
・出産育児一時金付加金

出産育児一時金に上乗せして1児につき20,000円が支給されます。

医療機関等への直接支払制度

出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度について

出産育児一時金(家族出産育児一時金を含む)の給付については、原則は出産後、被保険者からの請求に基づき健保組合が被保険者に直接給付していましたが、平成21年10月1日以降の出産から健保組合が直接各医療機関等に出産育児一時金を支払う仕組(*1)に見直されました。

結果、医療機関での出産費用の支払いは、多額の現金を準備する必要はなくなり、出産育児一時金を超えた場合は、不足額を窓口で支払っていただき、少なかった場合は、後日健保組合に支給請求をして差額を受け取っていただくことになります。

(*1)「出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度」とは健保組合が直接医療機関等に出産育児一時金を支払う制度です。少子化対策のための緊急の措置として、平成21年10月1日から平成23年3月31日までの出産について適用されることになっておりましたが、当分の間継続されることになっております。

直接支払制度ご利用ポイント

①医療機関から直接支払制度の説明がありますので、ご利用希望を伝えてください。

②入院時、医療機関に保険証をご提示ください。なお、資格を喪失した健保組合から「出産育児一時金」の支給を希望する場合(資格喪失後6ヵ月以内の出産)は、現在加入している健康保険の保険証に併せて資格を喪失した健保組合が発行する「資格喪失証明書」等を提示する必要があります。

③退院時、費用の内訳を記した領収書・明細書が交付されますので大切に保管してください。出産費用が「出産育児一時金」を上回る場合、不足額を医療機関の窓口で支払います。逆に、出産費用が「出産育児一時金」以内の場合、差額は健保組合が支給します。その場合は、 被保険者・被扶養者出産育児一時金(差額分)・付加金支給請求書(直接支払制度利用者分) に直接支払制度を利用する旨の同意書の写しと医療機関発行の領収書・明細書の写しを添付して健保組合に提出してください。

④海外での出産・直接支払制度対象外の助産施設での出産及び直接支払制度を利用しない場合は、被保険者・被扶養者出産育児一時金(差額分)・付加金支給請求書(直接支払制度非該当者分) に直接支払制度を利用しない旨の同意書の写しと医療機関発行の領収書・明細書の写しを添付して健保組合に提出してください。海外での出産の場合は、出生証明書(原本)〔外国語記載の場合は翻訳したもの〕と医療機関発行の領収書(原本)〔外国語記載の場合は翻訳したもの〕を添付して健保組合に提出してください。

受取代理制度

出産育児一時金・家族出産育児一時金の受取代理制度について

被保険者が医療機関等の窓口で支払う出産費用の負担を軽減する目的で、出産前に健保組合へ事前申請を行い、出産後、出産育児一時金を医療機関等が被保険者に代わって健保組合から受け取る仕組みです。平成23年4月1日以降の出産が対象です。

*この制度は、被保険者が希望し、医療機関等が同意した場合に申請ができます。
*海外の医療機関等で出産される場合は対象外です。

対象者

被保険者であって、出産育児一時金の支給を受ける見込みがあり、かつ、出産予定日まで2ヵ月以内の者又は出産予定日まで2ヵ月以内の被扶養者を有する方です。

手続き

出産育児一時金等支給申請書(受取代理用) に、被保険者及び医療機関等にて必要事項を記入し、健保組合に提出してください。受付は、出産予定日の2ヵ月前からの申請となります。

申請時と異なる医療機関で出産することになった場合や、受取代理申請後に被保険者が資格喪失等により、出産育児一時金の支給対象者でなくなった場合は、必ず健保組合にご連絡ください。

支払方法

出産後、医療機関等からの出産費用の請求額に基づき50万円を上限として、医療機関等に支払います。(被保険者本人の出産の場合は、付加金も合わせての金額となります。)

*医療機関等からの請求額が50万円の上限を超えた場合は、その超えた差額は被保険者が医療機関等に直接支払うことになります。逆に、医療機関等からの請求額が50万円の上限未満の場合は、その差額は健康保険組合が被保険者の指定口座へ振り込みます。

<注意>

産科医療補償制度に加入している医療機関等で出産(死産を含み、在胎週数第22週以降のものに限る)した場合は、50万円が支給されます。

ただし、産科医療補償制度に未加入の医療機関等での出産や、妊娠85日以上経過した後、在胎週数第22週未満で出産・死産(流産・中絶を含む)の場合は488,000円になります。

出産育児一時金付加金

被保険者本人の出産の場合は定額20,000円が支給されます。資格喪失後の出産の場合はこの給付はありません。

手続き方法

(1) 直接支払制度利用者は 出産育児一時金(差額分)・出産育児一時金付加金支給請求書(直接支払制度利用者分) に直接支払制度を利用する旨の同意書の写しと医療機関発行の領収書・明細書の写しを添付して健保組合に提出してください。

(2) 直接支払制度非該当者は、出産育児一時金請求時に 出産育児一時金・出産育児一時金付加金支給請求書(直接支払制度非該当者分) に直接支払制度を利用しない旨の同意書の写しと医療機関発行の領収書・明細書の写しを添付して健保組合に提出してください。

支払い方法

請求者(被保険者)の銀行口座に振込みます。

出産手当金

被保険者本人が出産のために会社を休み、給料がもらえないときは、1日当り標準報酬日額の3分の2相当が出産手当金として支給されます。

(平成28年4月1日より、標準報酬日額の算定は、支給開始月を含む直近の12ヵ月の各月の標準報酬月額平均額÷30となります。但し、被保険者期間が1年間に満たない人は、当該者の被保険者期間における標準報酬日額の平均か、当健保組合の全被保険者の平均標準報酬日額(支給開始年度の前年の9月30日における額)のいずれか低い額となります。)

期間は産前42日以内(多胎妊娠の場合は98日以内)、産後56日以内の間で、仕事を休んだ日数分が出ます。

※産後56日経過後お支払いいたします。

手続き方法

出産手当金請求書 に医師または助産婦の出産証明と産休中で給与の支給がなかったり、減額された場合は「事業主の記入欄」に休んだ期間とその間給与が支給されない理由又は減額の理由と給与支給額を会社(事業主)が記入し、事業主の証明をうけて所属個所経由で健保組合に提出してください。通勤費(定期券)が支給されている場合は減額の対象になります。

※出産が予定日より遅れた場合、予定日から実際に出産した日までの期間についても支払いがされることになりました。なお「出産証明書」は出産予定日が記入してあるものが必要です。

支払い方法

請求者(被保険者)の銀行口座に振込みます。